日本財団 図書館


 

RhCEおよびRhD遺伝子型判定法は、報告者らの開発した方法11)ならびにSimsek12)らの方法に準じてPCR法によりおこなった。なお、Southernブロット法は従来の方法に従った5,13)。

 

【結果および考察】
(1)Rhシステムにおける分子遺伝学的背景に関する検討
Rhシステムを構成する主要抗原はRhD、RhC/c、RhE/eであり、これらの抗原群はRHD遺伝子とRHC五遺伝子にコードされていることが、最近の分子生物学的研究により明らかにされた6−8,14−16)。そして、実際に発現実験により、RHC互遺伝子に由来するポリペプチドは、RhC/cおよびRhE/eの2抗原を担うことも証明された17)。図1には、RHDならびに4種類のRHC五cDNAクローンを示し、各クローン間に認められる塩基置換部位を記した。以上の点を考慮し、Rhシステムにおける分子遺伝学的背景を検討するため、各種表現型と遺伝子型の比較分析を行った。

 

?@各種RhCE表現型と遺伝子型
RhCE遺伝子型の判定を行うために図1に示した4種類のRHCE cDNAにおける塩基置換部位に注目した。す

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION